生産技術

ハイテン材加工の採用事例

骨格部品に高張力鋼板が採用されることが一般的となる中、加工技術で差別化を図るために、当社では、より高強度な高張力鋼板の加工工法を開発しています。その結果、現在では780Mpa材980Mpa材の加工部品が下図のような部分に採用されてきています。

  p1使用部位事例
 

パイプ熱間曲げ加工

この技術はパイプの任意形状加工を行うとともに焼入れを行う逐次成形法です。
パイプを軸方向に移動させつつ、高周波加熱コイルで局部的に塑性変形可能な温度域でかつ焼入れが可能な温度域に加熱しながら、同時に曲げモーメントを与えることによって曲げ加工を行い、その後急冷によって焼入れ処理を実施することで、高強度を持つ複雑な形状をした閉断面構造部材を一工程で製造することが可能です。


特徴として

  • 1470MPa以上の強度の部品が得られる。
  • スプリングバックが小さいので形状凍結性が良好である。
  • 成形品の残留応力が小さく、それに起因する遅れ破壊の心配がない。
  • 任意の曲げ形状を金型不使用で加工できる。
  • 部分的な焼入れが可能で、必要な部分だけを高強度化しやすい。

等があります。
現在、自動車部品への適用可能性検証と量産化の課題抽出を進めています。

p1加工概念図
 
p1一方向曲げ p3ブラケット付き
p4両方向曲げ p6山曲げ

テーラードブランク溶接

p5
フロントサイドフレーム

自動車のボディは、衝突時に乗員の安全を確保するために、車体が潰れて衝撃を吸収するところと生存スペースを確保する強固な部分で構成されています。
この安全性を確保・向上させるために、当社ではテーラードブランク溶接技術を活用。設計段階の様々なシミュレーションや実験で検証された自動車骨格部分の複雑な材料配置を、テーラードブランク溶接を使うことで、プレス段階から確保することができるようになります。
テーラードブランクは板厚、材質の異なる鋼板同士を溶接する技術でありハイテン化が進む現在では欠かせない技術となっています。

精密部品加工

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当社は、従来難しいとされていたプレス成形による精密部品加工を長年培ってきたファインブランキング(精密打ち抜き加工)の技術を用い、量産化を成功させました。
また、今後を見据え最新型の精密プレス加工機を導入。低コスト金型を用いた高精度製品の量産化技術を開発しています。

p54軸制御300tサーボプレス p68軸制御600tダブルサーボプレス

技術伝承

p1

川上から川下までのあらゆる工程でデジタル化、機械化が進む一方ですが、だからこそ、QCDを完全に備えた製品作りを保証するには、人の力が欠かせません。顧客の信頼に応える量産品質の作りこみは人の手によっても進められます。どれほどデジタル化、機械化が進んでも常に高効率、高品質を追求、検証、意志入れできるのは、長年の経験で培われた技術と感覚による、人の手、人の目なのです。

このマニュアル化できない技術と感覚というノウハウや技を次世代に伝えていくことが、当社の将来には必須条件。そこで、熟練技能者を講師としたきめ細かな後進指導を中心とした技能伝承プログラムを作成し、熟練の技を将来まで脈々と受継ぐことを狙い、技術者の育成をするとともに、それをグローバルに伝播させる試みを行っています。

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